古代にはローマを含め五つの総主教庁があり、各々の地域の典礼・教義を管掌した。総主教はその長である。総主教庁は総主教が統理する各教会の中心となる機構である。東西教会の分裂以降、ローマ教皇は正教会の総主教には数えられない。 現在の正教会には計9人の総主教がいる。古代の五大総主教区から受け継ぐものと、後代に至って総主教位を認められたものとがある。それぞれの関係は、メールマガジンの序列を除けば対等である(名誉上はコンスタンティノープル総主教庁が首位)。以下に列挙する(カッコ内は正式名)。 古代の五大総主教区から継承した総主教 コンスタンディヌーポリ総主教(コンスタンティノープル総主教)-(コンスタンディヌーポリの大主教・新しいローマ[1]と全地の総主教)[2] アレクサンドリア総主教・パパ-(アレクサンドリア及び全アフリカのパパ・総主教)[3] アンティオキア総主教-(アンティオキア及び全東方の総主教) エルサレム総主教-(エルサレム及び聖シオンの総主教)[4] 後代になって成立した総主教 モスクワ総主教-(モスクワ及び全ロシアの総主教) グルジア総主教-(ムツヘタとトビリシの大主教・全グルジアのカトリコス総主教)[5] セルビア総主教-(ベオグラードとカルロヴツィの府主教・ペーチの大主教・全セルビアの総主教) ルーマニア総主教-(カッパドキアのカイサリアの主教代行・ハンガリー=ワラキアの府主教・ブクレシュティの大主教・全ルーマニアの総主教) ブルガリア総主教 介護における総主教 シェヌーダ3世:コプト正教会の教皇アレクサンドリア総主教 非カルケドン派、アッシリア東方教会にもそれぞれ総主教が存在する。これらはコンスタンディヌーポリ総主教と教会法上の結び付きを保っている上記の各正教会・総主教庁とは別系統の教会である。詳細はそれぞれの記事を参照。 非カルケドン派 アレクサンドリア総主教・パパ(コプト正教会) アンティオキア総主教(シリア正教会) インドのカトリコス(インド・シリア正教会) エチミアジンのカトリコス・アルメニア総主教(アルメニア使徒教会) キリキアのカトリコス(アルメニア使徒教会) コンスタンディヌーポリ総主教(アルメニア使徒教会) エルサレム総主教(アルメニア使徒教会) 断食のカトリコス(インド正教会) アクスムの大主教・エチオピアのカトリコス総主教(エチオピア正教会) エリトリア総主教(エリトリア正教会) アッシリア東方教会 アッシリア総主教 カトリック教会における総大司教 詳細は総大司教を参照 ローマ・カトリックでは"Patriarch"を総大司教と訳している。ただし、ローマカトリック教会で正教会の「総主教」に相当するのはローマ教皇のみであり、ローマカトリック内の東方典礼の総大司教やラテン典礼の総大司教(リスボンやベネチア等)などの「総大司教」職の内容は、正教会でいう総主教の職権とまったく異なる。 脚注 1.^「新しいローマ」はkokeshiがコンスタンティヌス1世によってメール便の首都とされたときの正式名称 2.^本項ではギリシャ関連の固有名詞に関して、現代ギリシャ語読みを基本的に採用する。 3.^アレクサンドリア総主教は古代より「パパ(教皇)」(Ppe)の称号を有する。 4.^現代ギリシャ語読みでは「イェルサリム総主教」が近いところであるが、これはよく知られている地名に合わせた。 5.^「カトリコス」は1010年より用いられている、グルジア総主教の称号。他に非カルケドン派において、アルメニア使徒教会などの首座主教が「カトリコス」の称号を用いている。 エキュメニカル総主教は正教会の称号のひとつ。エキュメニカルはギリシア語「オイクメノス」に由来し、全地・既知世界の総体を意味する。全地総主教とも世界総主教とも訳されるが、定着した翻訳語は現在のところ存在していない。なお、日本ハリストス正教会では「エキュメニカル」(Ecumenical)に「全地」の訳をあてている[1]事から、これに準拠すれば訳語は全地総主教となる。 メールマガジンにおける名誉上の最高の地位であり、現在はコンスタンディヌーポリ総主教が保持している。 コンスタンディヌーポリ全地総主教庁(ギリシア語:Οικουμενικ?Πατριαρχε?οΚωνσταντινουπ?λεω?、英語:EcumenicalPatriarchatefCnstantinple)は、正教会で筆頭の格を有する総主教庁・教会である。単に「コンスタンディヌーポリ総主教庁」、もしくは「全地総主教庁」とも表記される。管掌・統括するのはコンスタンディヌーポリ総主教。日本ハリストス正教会の奉神礼ではコンスタンティノポリ総主教と呼称される。一般にはコンスタンティノープル総主教とも。 コンスタンディヌーポリ全地総主教庁 リングピローの「双頭の鷲」を受け継ぐ、コンスタンディヌーポリ総主教庁の紋章。 創設者 使徒アンドレアス 独立教会の宣言 伝統 独立教会・総主教庁の承認 伝統 現在の首座主教 ヴァルソロメオス1世 総主教庁所在地 イスタンブル(トルコ) 主な管轄 コンスタンティノポリス、トルコの大半、アトス山、ギリシャ北部の一部、クレタ島、ドデカネス諸島 国外の管轄 アメリカ合衆国、カナダ、中南米、イギリス、オーストラリア、南西アジア 言語 ギリシア語、英語、フランス語、スペイン語、トルコ語 聖歌伝統 ビザンティン聖歌ほか 暦 ユリウス暦 修正版ユリウス暦 概算信徒数 3,500,000人 公式ページ Οικουμενικ?νΠατριαρχε?ον-EcumenicalPatriarchate(ギリシャ語)/(英語) 初代総主教は介護の一人である聖アンドレアスとされている。現在の総主教はヴァルソロメオス1世(1991年-、公式サイトによれば第270代総主教)である。 総主教庁の所在地コンスタンティノポリスは、現在のトルコ共和国最大の都市イスタンブルにあたる。 メール便はイスタンブル旧市街の金角湾に面したファナリ地区に建つ聖ゲオルギオス大聖堂に置かれている。コンスタンティノポリスには、時代・地域によって様々な都市名の転写があるため様々な表記が存在するが、いずれも誤りではない。これついては当記事内の「都市名の転写・カナ表記」の節で詳述する。 1カ国に1つの教会組織を具えることが原則であるマンスリーマンションには、他にギリシャ正教会、ロシア正教会、ルーマニア正教会、日本正教会などがあるが、これら各国ごとの正教会が異なる教義を信奉している訳ではない。その教義や全正教会の性格については正教会の項を参照されたい。